野菜の育て方

スイカの栽培方法・育て方【土作り&放任栽培で「難しい」から「簡単」へ!】

スイカの収穫

 

家庭菜園研究家のもぐみん(@agrimichi)です。

家庭菜園初心者向けに、スイカの栽培・育て方の基本をまとめました。

一般的な知識だけでなく、自身の経験から得たノウハウを盛り込んでいるため、初めての方も安心してスイカを育てることが出来る内容になっています。

 

もぐみん
甘~いスイカ、つくってみない?

 

スイカ栽培の特徴

スイカ栽培の特徴

科目 発芽適温 生育適温 連作障害
ウリ科 25~30℃ 25~30℃ あり(5年程あける)
日当たり 株間 収穫まで pH(土壌酸度)
日なた 1m 約3ヶ月半 5.0~7.0

スイカの原産地はアフリカ赤道地帯で、強い日光を好み高温乾燥が適している野菜。

ウリ科のなかでも最も光を必要とするため、日当たりの良い場所を選ぶ必要があります。

収穫は種まきから4カ月ほど、苗からだと2か月半で獲れます。

乾燥に強い一方、過湿に弱いため土壌の水はけを良くすることが栽培の肝。

堆肥を十分に施し、高畝でビニールマルチングするなどして対策しましょう。

 

もぐみん
つるぼけしやすいから、元肥は控えめにやるのもコツだよ

 

スイカに適した土について

砂質土が水はけよく栽培に適していると言われます。

生長が格段に早くなりますが、その分肥大するころに勢いが落ちやすい傾向あり。

一方粘土質だと水はけさえ確保すれば、生長は遅いですがたくさん良いものが穫れます。

ただ肥料を保持する力も強いのでつるぼけもしやすいので注意。

 

おすすめ品種一覧

スイカは品種改良が進み、種なしスイカや色がオレンジなものなど、甘くておいしい品種がたくさんあります。

その中でも育てやすく、初心者におすすめな品種をあげておきます。

家庭菜園初心者は、特に小玉スイカが作りやすくおススメ。

 

大玉スイカ

 

タヒチ

黒皮大玉スイカの超人気品種。重さは7~8㎏になり、病気に強く育てやすく日持ち、食味ともに良い。

 

夏武輝

まん丸型とギザギザ模様が映える6~8㎏のTHE・大玉スイカ品種。味も昔ながらの懐かしい甘さとシャリ間で食味が良く、実つき・玉揃いともに良い。

 

サマーオレンジ

果肉が爽やかなオレンジ色品種。果実は5~6㎏と中玉で、育てやすく、シャリっと感とジューシーな果汁がたまらない。なんといっても種が少ないのも嬉しいところ。

 

小玉スイカ

 

紅こだま

2㎏前後の小玉がなる、小玉スイカの代表的品種。果皮が3㎜ほどと薄く爽やかな甘味が素晴らしい。

 

ネオブラックボンバー

黒緑色で3㎏程度の小玉品種。生育旺盛で実つきが良く、割れも少ないので家庭菜園に最適。

 

飛行船ラルク

ラグビー型で2.5㎏ほどの小玉品種。育てやすく割れも少ないことに加え、13℃以上と高糖度。

 

スイカの栽培時期

スイカの地域ごとの栽培スケジュールになります。

スイカ栽培時期横

 

種まきと育苗

 

培養土を入れた3号ポリ鉢にあらかじめ水をまき、種を三粒均等におきます。

1mmほど土をかぶせ軽くおさえつけてから、再度しっかり水をやってください。

発芽率を上げるため、ビニール温室や不繊布をかけるなどなるべく暖かい場所(25℃~30℃適温)におきましょう。

発芽したら夜温15℃以上、日中は30℃を超えないような環境で育てていきます。

本葉が2~3枚出るころに良い苗を選んで二本間引き、一本仕立てに。

本葉4~5枚ほどの苗に育ったら植え付けていきましょう。

順調に育てば一ヶ月半で定植出来ます。

 

ポイント

・表土が乾いたら朝水やりしよう(夕方は徒長するので×)

・ビニール保温は日中暑くなりすぎないよう透かす

 

土作り【耕し方と肥料について】

まず種まきの約一週間前に、粒状苦土石灰を150g/㎡(1㎡おおよそ3握り)まき、しっかりと耕します。

元肥(窒素)が効きすぎるとつるぼけして着果が悪くなるため、化成肥料は控えめにします。

 

苦土石灰をまいている様子

粒状が圧倒的に使いやすくおススメ

苦土石灰をまき耕している様子

しっかりと耕し、苦土石灰を混ぜ込もう

 

この時、耕しついでに高さ20cm、幅90cm程の畝を作っておきましょう。

スイカは旺盛につるを伸ばすため、畝も含め1株2㎡ほどの面積がいるので、畝をつくる場所をよく考えてください。

 

また肥料を混ぜ込むので、表土はならさずアバウトな畝でOK

 

そして種まき当日、堆肥・元肥を全面にばらまき畝が崩れない程度にクワで軽く混ぜこみ、平グワorレーキで表土をフラットにします。

 

畝1㎡あたり元肥量

元肥の量

・バーク堆肥or腐葉土 3~5㎏

(5~8ℓ分)

・化成肥料888  100g

(おおよそ2握り分)

・ようりん  50g

(おおよそ一握り)

元肥の投入

畝が崩れない程度、表層に混ぜ込めばOK

表土の慣らし

レーキや平グワで表土をフラットに

 

土づくりポイント

・苦土石灰散布は、植え付けの一週間前に終わらせておく

・堆肥は忘れずしっかり施そう

・植物性堆肥&化成肥料なら、即日種まき&植え付けOK

 

スイカに必要な栽培面積

スイカはつるが長く伸びていくので、最低でも2m四方程の面積をとって植えましょう(大玉・小玉ともに)。

‥とは言っても小規模家庭菜園の場合、そこまで広い面積を確保できないのが実際。

畝隣にとうもろこしを植え、下に這わせていくのも良いですし、小玉スイカの場合、行灯仕立ての立体栽培にすれば1m四方で栽培する方法などもあります。

 

もぐみん
ぶっちゃけ小規模家庭菜園で2m四方はきついよね。我が家は通常畝で適当に隣の野菜畝や畑端に伸ばしてあげてるよ
さやか
十分な場所と日当たりを用意しないと、大玉は大きくならないので、場所が確保できないなら小玉スイカがオススメです

 

マルチングで水分管理を

スイカ栽培マルチ

スイカはアフリカ原産とあって、高温かつ乾燥を好みます。

ただ日本の気候だと、梅雨時期に多湿で根が弱り病気にもなりがち。

黒マルチを張って土壌水分を安定させてあげましょう。

畝が湿った状態が良いので、雨天の数日以内か、乾燥した土の場合は水をかけて張るとなお良いです。

 

苗の植え付け【時期と方法】

苗は本葉4~5枚ほどで根元から外側に広く葉が広がり、葉が小さく緑色の苗を選びます。

植え付け前に本枝は摘心してください。

市民農園など前作がわからない場所で育てる場合は、病害虫被害の少ない接ぎ木苗で育てるのがおススメ。

最低気温10℃以上、地温15℃以上あれば植え付けれます。

夜温が15℃以上になる5月上旬(一般地)から植え付けると安心でしょう。

株間1m以上(総面積2㎡近く用意)あけ、ポット大の植穴を掘りあふれるくらい水を注ぎこみます。

あらかじめ水をかけた苗をポットから抜き植穴に入れて、株元を持ちながら土を戻して軽く押さえます。

深植えは避け、3分の1ほどポット跡が出る間隔で植えましょう。

最後に再度水をかけて完了。

注意ポイント

接木苗の場合、接木部分が土の中に入らないように気を付けて浅く植え付けてください。

ポイント

・植え付け後1週間は根付かせるため水やりしない

・十分暖かくなってから植え付ける(夜温10℃以上)

 

保温【ホットキャップ・行灯仕立て】

植え付け直後の生育初期は、行灯仕立てやホットキャップをかけることで保温してやりましょう。

つるが当たり始めたら、取り除きます。

 

注意ポイント

ホットキャップの内側に水滴がついている状態が理想です。

水滴をふき取って換気すると急激な湿度変化で枯れたり日光で葉焼けしてしまうのでそのままにしておきましょう。

 

水やりのコツ

スイカはもともと砂漠のような場所で育つだけあって、乾燥に耐える野菜です。

過湿が最大の敵で、梅雨あけに根が腐って枯れるケースが一番厄介。

ただ大きく良い果実をつくるためには水分が必要なタイミングがあります。

植え付けてから実がなるまでは水やりを控え、根張りをよくした方が良いです。

授粉後、着果してからは多く水分がいるので、肥大しきる一ヶ月間はこまめに水やりすることで大きな果実になります。

それ以降はやる必要はなく、特に収穫の10日ほど前からは逆に水分をなくすことで甘味が増します。

 

もぐみん
一度にたっぷりやりすぎると根が弱るからやめよう

 

 

敷き藁をしよう【代用も】

つるが伸びてきたらマルチの上、伸びていく土の上に敷き藁していきましょう。

スイカ栽培において敷き藁の効果はかなり高いです。

つるがしがみつき風で煽られなくする、泥はねによる病気を防ぐ、防草効果、実の保護など

藁の種類は必ず麦ワラorカヤにしてください。

稲わらは過湿になり、雨で容易に腐るので逆効果です。

ワラが手に入らない場合はワラのかわりシート、わらイラズ、ワラサラバーなどの製品が便利。

 

摘心と整枝の仕方

実を大きく確実につかせるために、整枝・摘心して小づる4本仕立ての2果どり(小玉は3果)にします。

植え付け前の本葉4~5枚で主枝の先を摘心してください。

各節から出る子づるが出るので30cmほどに伸びたら勢いの良いものを4本選び他は摘み取ります。

それぞれの小づるの3番花(株元から3番目の雌花)を着果させます。

着果した花より根元の孫づる(側枝)はこの時すべて取り除きましょう。

小づるは20cmほど離します。

伸びすぎても摘心せず、つる返しをして株元方面に向ければ戻っていきます。

受粉し一週間程経って握りこぶしほどになったら大きい玉を二つ(小玉は3つ))選んで摘果してください。

こうすることで、栄養を集中させ大きく甘い実がなります。

 

ポイント

・早朝、雨天時など湿度が高い時はつるが折れやすい&病気に感染しやすいため整枝を控えよう

・つるは持ち上げずにやろう

 

人口受粉は午前中に

スイカは雌花と雄花に分かれています。

ミツバチなどの昆虫も受粉してくれますが、確実にするため人工交配をしましょう。

開花した午前8~9時ごろまでに人口受粉します。

雄花の花びらをとって雄しべを突き出し、花粉を雌花の柱頭に優しくこすりつけてください。

この際大きくなることを見越して、雌花の下に敷き藁を多めにしておくと安心。

適期を逃さないよう、受粉日のラベルをつけておくと収穫しやすいですよ。

 

追肥の場所とタイミング

つるぼけを防ぐため、着果するまでは追肥はしません。

受粉し、ゴルフボール程に実がなったら追肥の合図です。

スイカの根はつると同じほど伸びるので、つる先へ化成肥料888を30g(一摘み)パラパラと蒔きます。

その後も約二週間おきにつる先へ同量追肥してください。(通常2〜3回まで)

つる先の状態をみて、草勢が強すぎれば追肥を見送る判断ができたらなお良いです。

 

・つる先が地面についてへたっている。→草勢不足

・つるの芯が少しだけ上を向いている→正常

・つる先が10cm以上、上に向く→草勢が強すぎる

 

玉直しで色づき良く

スイカは肥大する過程で太陽に当たってない地面側の色づきが悪くなります。

玉を少しづつ転がすことで日に当て色づかせてやるのが玉直し。

しかも色づきだけでなく、形や肥大をよくする効果もあるのでぜひ玉直ししましょう。

開花後約一ヶ月、実が20cm大に肥大したら、下側の部分が日光にあたるよう位置をずらしてあげます。

マットを利用すれば雨で地面に接した側が腐るのを防いでくれます。

 

メモ

この時期になると、一気に鳥害被害が増えます。事前に鳥よけ対策するほか、スイカの実にワラをかぶせてあげると日焼け防止にもなり一石二鳥です。

 

収穫時期の目安

開花後45~50日程度(小玉は35~40日)が収穫期になります。ヘタを少し残しハサミで切って収穫してください。

見かけから収穫期を判断するのは難しいですが、判断基準を挙げておきます。

 

・スイカを叩いて、ポンポンと低音ながら響く音がする。(初期は硬い音)

・実についた巻きひげが枯れて茶色くなる。

・スイカのお尻を押すと弾性がある。

・表面のつやがなくなる。

 

メモ

受粉から積算温度1000℃(小玉800℃)になるころが収穫目安にもなります。毎日の天気予報平均気温を足して確認してみましょう。

 

もぐみん
最後は一個穫って試し切りで確認してみよう

 

実は放任栽培でも十分

どの家庭菜園本にも、摘心・整枝をする方法が書かれています。(この記事も‥)

ただ元々は農業用の技術で、収穫期、大きさ、甘味が均一かつ良好になるようにした方法。

実は放任栽培でもちゃんと実はなりますし、家庭菜園ではメリットもあります。

甘味や大きさは安定しないものの、時期がずれながらたくさん(1株で3~5個)出来るのが嬉しいところ。

無暗に株を傷めて弱るリスクを減らせるということもあるでしょう。

摘心・整枝は一切せず親づるも伸ばし放題で問題ありません。

重要なのは水はけを良くし、株が風で傷まないことなので、高畝黒マルチ、敷き藁は押さえたいです。

後は確実なサイズ&甘味も確保したいなら、摘果のみ徹底(大玉なら2個、小玉なら3~4個)にすると良いでしょう。

着果が多くなるので、萎れるまでいったら水やり、追肥はセオリー通りやるのが良いでしょう。

 

プランター栽培

coming soon…

 

失敗しないための生育診断

 

梅雨明けに枯れてしまう

スイカは過湿に弱い野菜。

梅雨の長雨で根が弱り腐ったり、病気感染(つるわれ病など)し枯れることが多いです。

接ぎ木苗にすれば根が強いため、梅雨空けの病気や枯れるのをかなり減らすことが出来ます。

 

実が大きくならない

要因はさまざまで、日照り、肥料、水分の不足でも実が大きくなりません。

ただしよくある原因としては、摘果をしていない場合が考えられます。たくさん実がなるとそれだけ養分が分散されてしまい小さな実になってしまいます。

大体大玉スイカで1玉あたり必要な葉枚数が80~100枚、小玉スイカで30~40枚になります。

大玉は1株2果、小玉は3~4果に摘果が良いでしょう。

また、定節位の花も形が悪くなったり実が小さくなりがちなので、3番花(株元から三番目の花に)に着果させましょう。

 

割れてしまう

裂果は急激な生長に実の果皮生長が追いつかずにおきます。

①急な大雨で水分を急速に吸った場合

②日中の気温が上がり生長が急激に良くなる

③肥料成分を一気に吸い過ぎる

主に3つの要因が重なりおきると考えられます。

特によくあるのは①の実が大きくなって乾燥から急激に大雨が降って割れるケースです。

対策は排水の良い場所で植えること、ビニールトンネルにするなどがありますが、家庭菜園では否応なしな面もあります。

 

なりやすい病気

 

つる枯病(つるかれびょう)

茎の地際が水にしみたように褐色になり、徐々に色が薄くなって裂け枯れていきます。病斑に小さな粒が出来るのが特徴。

 

苗立枯病(なえたちかれびょう)

苗の根元が褐色になり腐って、細くくびれて枯れてしまいます。

 

 

つきやすい害虫

 

ウリハムシ

葉を食害する。新芽でやわらかいと食い破られ、しっかりした葉には円形の傷が残ります。

 

ワタアブラムシ

株全体のいたるところにつき吸汁して生育阻害します。排泄物がスス病の原因になるほか、ウイルスを媒介します。

 

ナミハダニ

極小で葉裏について吸汁して、表葉に白い粉がついたようになります。多発すると葉や茎に糸を張りめぐらせます。

 

オオタバコガ

幼虫が新芽や葉、花、実など柔らかい部分を食害します。葉に不規則な穴があくのが特徴。

 

ミナミキイロアザミウマ

幼虫と成虫が葉を吸汁します。吸汁されたところは白く脱色しキラキラ光ります。

 

 

コンパニオンプランツ(混植)

ネギを混植すると病原菌からの感染予防に効果があります。

 

 

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