家庭菜園研究家のもぐみん(@agrimichi)です。
そら豆って穫れたてが抜群においしいし、育てるのもあまり手間がかからず家庭菜園にうってつけですよね。
しかし、一つだけ難関がある‥
そう、「発芽」
皆さんもそら豆の発芽に失敗すること、結構ありませんか?


そら豆は発芽に時間がかかる上、結局出ないままっていうケースがあるのです。
失敗とわかったころにはもう寒くなっていて、まき直しもできなくなって悔しい思いをする…
1年に一回しかないそら豆収穫の楽しみ、種まきの失敗で奪われたくないですよね?
大丈夫、この記事を読めばもう2度と失敗、させません!


はい…や、やっぱり100%っていうのはね‥世の中ないですから、うん。
では、いってみましょう!
そら豆種まきの失敗原因
そら豆の発芽の失敗原因…それは
ズバリ、加湿による腐敗にあります。
芽が出なかったら土から掘り返して種をみてください。
大抵腐ってぐちゃぐちゃになってるか、跡形もなくなっているかです。
もうカンの良い方はお気づきだと思います。
ぶっちゃけた話、畑の畝に直まきだと、水分コントロールが難しい。
大雨が続き、畝の加湿状態と高温が重なれば発芽することなく腐ってしまうのです。
農家の方は効率の点から天候や気温をうまく把握して直まきするようですが、家庭菜園初心者はそう上手くいきません。
ポットやセルトレイに種まきしよう
家庭菜園で失敗しない方法は、シンプルですがポットまきorセルトレイに種まきすることです。
ポットだと何個も準備するのに土が多くいるので、セルトレイがオススメ。
種が大きいので、小規模家庭菜園の場合は36穴セルボックス
たくさん植える場合は72穴セルトレイを使うのが良いでしょう。
種まき方法
種まき方法をお伝えします。
暖かい時期だと発芽は早くなりますが、その年に大きくなりすぎて耐寒性が下がってしまうので注意。
中間地で、10月下旬から11月中旬に種まきしてください。
まずセルトレイ(orポット)に培養土を入れ、たっぷりと水をやりしみこませてください。
お歯黒部分を斜め下にして浅く土に差し込みます。
差し込む深さは、頭の部分がちょっと出るくらいの浅さ(3分の1出るくらい)です。
この時しゅっと内側に間借り、お尻がぷりっと出てくぼんでいる方を上側にしてください。
そら豆、ポットまきしました😀
事前にポット苗にたっぷり水をかけ、湿らせたあと、種を差し込みました😀
種のお歯黒(黒い線)から根と芽が出てくるので、真下にするのでなく、画像のような向きで斜め(もっと横でもおk)に差しこみ、ちょこっと頭がみえるくらいがベター🥴#家庭菜園#そらまめ pic.twitter.com/EiznzoCkUs
— もぐみん@家庭菜園研究家 (@agrimichi) November 2, 2019
浅く埋める意味は、そら豆は酸素をしっかりと必要とするため、深く植えると酸素不足になって芽がうまく出ない可能性があるためです。
今更かよ! って感じですがそら豆のまきかた。
お歯黒(黒い線)を下にして、土から顔を覗かせるのは皆さんご存知かもですが、突き出したお尻の方側が上にくるように斜め下に突き刺すのが肝。
っていうのを観察で実感と検証していきます✌️#家庭菜園#そら豆 pic.twitter.com/8cPAQhEHVH
— もぐみん@家庭菜園研究家 (@agrimichi) December 7, 2019
注意ポイント
事前に傷をつけたり、水につけることはしないで下さい。逆に腐敗の原因になっちゃう可能性の方が高いです。
管理方法
管理は15~20℃の地温環境が適しています。
10℃以下や30℃以上だと発芽が悪くなるので注意。
発芽後に徒長しないよう、日の当たる箇所へおきましょう。
うまくいけば4~5日で皮が破れ、一週間で発芽します。
セルトレイだと乾きやすいので、表土が乾くようなら水やりをしてください。
特に端は乾きやすいため、しっかり外側にはみだしながらシャワー水をかけます。
セルトレイは本葉2枚ほどになったら植え付けていきましょう。
ポットまきなら本葉3~4枚まで育て植え付けるのがベターでしょう。
発芽を早める方法
気温が低いと発芽が遅く、2週間以上かかる場合も。
種まき後、室内の温かい箇所で芽が出かかるまで置いておく手もあります。
ただしすぐに徒長するので、少しでも芽の盛り上がりが見えたら外に出し、しっかりと日光に当ててやりましょう。
種まき実験
最適な種まき方法を探すため、実際にいろんな角度で種まきしてみました。
上写真のように、斜め、ヨコ、タテの三つの角度でセルトレイに種まき。
せっかくなのでそら豆の種まき比較やっちゃいます!
斜め、横、縦で一列ずつ変えて植えてみます。
そんなに差が出ないような気もしますが‥
というか失敗したら困る‥w
せっかくだからこれが終わったらそら豆で冬中実験観察でもしたら面白いかな~🧐#家庭菜園#そら豆 pic.twitter.com/Za3eZZF8YF
— もぐみん@家庭菜園研究家 (@agrimichi) December 7, 2019
12月7日
12月7日に、72セルトレイへ培養土を入れ、しっかりと水をしみこませた後に種まき比較をしました。
右側の種は去年直採取したものなので実験には関係ありません。
斜めまきは15粒、タテ、ヨコはそろぞれ10粒と数が揃ってないのもお許しを‥。


12月15日
種まきから約1週間後です。
新芽が観えている割合は
・斜めまき15粒中11粒 7割
・縦まき10粒中3粒 3割
・横まき10粒中1粒 1割
あと何日か経てば大差なくなるかもだけど、斜めまきが良いスタートです!
縦だとお歯黒がちょびっと深くなるから斜めとはそれ分の差かもしれません。
12月16日
そら豆種まき比較、さらに一日経ちました。
新芽が観えているのは
・斜めまき15粒中14粒 約9割
・縦まき10粒中6粒 6割
・横まき10粒中1粒 1割
横まきはあかんですね‥しっかり土に埋めれば違うのかもしれません。
そして教科書通りが一番良いってやつですかな~。
12月19日
そら豆種まき比較、12日目です。
芽が観えたのは
・斜めまき15粒中14粒 約9割
・縦まき10粒中9粒 9割
・横まき10粒中1粒 1割
もう徒長(芽が長細く貧弱になる)してしまっているので、実験終了し外に出します。
予想通り、縦まきも斜めまきに続いて発芽し、生長具合にあまり差がなくなりました。
注意ポイント
本来室内で発芽させる場合は、芽が出る盛り上がりが出た時点ですぐ日当たりの良い場所に移す、あるいは最初から日当たりの良い箇所においてください。出なければ本実験のようにすぐ徒長します。
12月28日、その後‥
そら豆、外に出して日に当てまくりましたが結局、超絶徒長は抑えきれず。
そして横まきはうんともすんとも言わず‥ 掘り出すと、ほんとに微塵も発芽してないのです。
ちなみに横まきの種は腐っているものもありました。
お歯黒部分がしっかり土に埋まる(水分にあたる)ことで発芽スイッチが入るのかな‥?
その後、横向きに置いていた種を斜め差しに変えて寒空のなか置いていたところ、しっかり発芽してきました。(年が変わり2月7日)
やはりお歯黒部分を土に埋めることで、しっかり水分に触れさせることが重要なのですね。
実験まとめ
今回の実験で、種まきする際は斜め下(あるいは縦)にして差し込めば発芽することがわかりました。
お歯黒部分を湿った土に埋めるのが肝です。
横まきにすると、お歯黒にしっかり水分があたらず、発芽スイッチが入りません。
種まきするときは、少しだけ意識して斜め向きにまくようにすると良いでしょう。