家庭菜園研究家のもぐみん(@agrimichi)です。
家庭菜園初心者向けに、ラベンダーの栽培・育て方の基本をまとめました。
ラベンダーの種植えから育苗、収穫までお伝えします。
さらに栽培のコツや病害虫対策、利用方法まで網羅しているため、安心して香り高いラベンダーを育てれるようになっています。
ラベンダーとは
ラベンダーは紫色の可憐な花の美しさと甘い香りがたちこめるハーブの女王。
ラベンダー油のために世界各地で栽培されるほどポピュラーです。
花と葉から出る芳香にはリラックス効果があり、ティーや香水、アロマなどさまざまなシーンで利用されています。
香りを生かしてクラフト、ポプリやサシェにするもよし。
フレッシュ、ドライともにいけるので乾燥させてドライフラワーとして飾っておくのもお洒落ですよ。

注意ポイント
・妊娠時、ティーは飲用しないこと
ラベンダー栽培の特徴
種類 | 科目 | 発芽適温 | 株の大きさ | 連作障害 | PH(土壌酸度) |
ラベンダー | シソ科 | 25℃前後 | 縦50㎝、横30cm | あり(1~2年程あける) | 6.0~6.5(弱酸性) |
ラベンダーは地中海沿岸が原産地で冷涼な気候を好むハーブ。
日当たりの良い場所を好みますが、暑さには若干弱く真夏は半日陰が向いてます。
寒さにはめっぽう強いので冬越しも容易です。
土壌は乾燥気味を好むので、堆肥を施して排水性をよくしてあげましょう。
高温多湿が苦手な面があるので花が咲いたらすぐ収穫し風通し良くすることが肝要。
種子から育てると二年かかるので、市販の苗を購入し増やすのは挿し木が効率的ですよ。
栽培ポイント
・水は控えめだけど乾いたらたっぷり
・肥料も少な目で良い
ラベンダーの品種について
ラベンダーは花の色や形が違うさまざまな品種があり100種はゆうにこえます。
花色は紫、白、ピンクなどさまざま。
プテロストエカス系は寒さに弱いため、冬に掘り上げ室内保存が必要です。
コモンラベンダー(イングリッシュ系)
代表的な品種。
ストエカスラベンダー(フレンチ系)
ウサギの耳のように伸びる花が特徴。
ピナータ(プテロストエカス系ラベンダー)
一年中花を咲かせるのが特徴で寒さと夏の蒸れに弱い。
ラベンダーの栽培時期
ラベンダーの地域ごとの栽培スケジュールになります。
coming soon‥
種まき・育苗
ラベンダーは種まきからだと初期生長が遅いため収穫まで二年もかかります。
株分けや刺し木により容易に繁殖可能なので、市販の苗から育てるのが簡単でおススメ。
培養土を入れた3号ポリ鉢へ事前に水をかけた後、種を三か所に2~3粒まきます。
そして土を軽く被せて軽く手で押さえつけ、水を十分にかけてやります。
種まきから発芽し一ヶ月ほど経ったら良い苗だけ残して間引き、2本仕立てにしてください。
そのまま枝4本以上の株に育てていきます。
種まきポイント
・乾燥しないよう、毎朝水やりをしよう
・十分に暖かくなってからまく
植え付け
ラベンダーは地植え、鉢植えともに適しています。
葉色が鮮やかで茎が太く、根本がしっかりしているものを選びます。少なくとも枝が4本以上あるものを。
鉢植え
新しい鉢・プランターを用意し、鉢底網を置き、軽石を少量入れます。
ハーブ用or野菜用の培養土を鉢に入れ、ポット大の植穴を開けます。
ポットの土を崩さないように苗を植え付け軽く上から押さえてください。
最後にたっぷりと水やりして完了。
ポイント
・冬、真夏の植え付けは避けよう
・複数植える場合は株間10cmほどあけよう
地植え
しっかりと耕し、苦土石灰を100g/㎡を混ぜ幅60cm、高さ10cmの畝を作ります。
100g/㎡の化成肥料888を入れ、混ぜ込みましょう。
株間、条間ともに30cmあけて植え付けていってください。
ポット大の穴を掘り、水をいれます。
十分に水をしみ込ませた苗を植え穴に入れ、軽く土をかけて手で押さえてください。
最後にたっぷりと水やりをして完了。
置き場所・管理
日当たりの良い場所が適しています。
ベランダや屋内の窓際でも日がさす時間があるなら問題ありません。
真夏の直射日光と湿気には弱いので、梅雨時期~真夏は軒下に鉢を移動させましょう。
水やりも控えめで良く、土の表面が乾いたらたっぷりやります。
乾燥を好みますが、乾いた時は鉢の下から染み出るくらい水をやらないと根付きません。真夏は毎日やることをおススメ。
地植えの場合は植え付け時以外は水やりはしなくてもよいです。
摘心・剪定(切り戻し)
ラベンダーは乾燥を好み、高温多湿には弱めのハーブ。
花が咲き終わり、梅雨に入る前に株元から葉を4~5枚残して切り戻しして蒸れを防いでやりましょう。
晩秋になる11月終わりごろ、同様に剪定してください。寒くなってからだと弱って枯れてしまうことがあります。
そして冬越しして春先の3月ごろ、枯れた葉を含めしっかりと剪定し2~3節だけ残るようそろえてあげてください。
こうすることで新芽が込み合いにくくなり花も大きく咲きます。
追肥の仕方
ラベンダーは肥料控えめでも十分育つハーブ。
生育旺盛な春先から夏にかけて一ヶ月に一回ほど5g(一つまみ)の化成肥料888を蒔く程度で良いです。
収穫後、秋の休眠前にも同量を追肥してやりましょう。
鉢植えの場合は春先から液肥を刺すのもおススメ。
収穫
植え付けの翌年から開花を合図に収穫します。
花が数個開くころが最も薫り高く穫れごろ。
葉を数枚残して茎の下からハサミで切り取りましょう。
冬越し
ラベンダーは寒さに強いですが、冬は休眠します。
枯れているように見えてもちゃんと生きているので、極寒地は根元に堆肥やワラなどで防寒してあげましょう。
来春また新芽を出してくれます。
株分け
鉢いっぱいに大きくなり鉢底から根が出てしまったら、開花時は避け、春あるいは秋に株分けするか大きな鉢に移植してやりましょう。
①鉢から株を抜く
②株を両手で持ってハサミで根を切りながら2株に分けてやりましょう。
③培養土を入れた大き目の鉢に株を植え付けてください。

刺し木・刺し芽
ラベンダーは種まきだと時間がかかるため、刺し芽で増やすのが一番効率的。
枝先7~8cmを切り取って、30分くらい水につけてから培養土などに刺し芽してあげましょう。
ガラス越しや軒下の日陰で水やりを欠かさなければ、二週間ほどで根付きます。
そのまま一ヶ月ほど育てたら移植できます。