家庭菜園研究家のもぐみん(@agrimichi)です。
家庭菜園初心者向けに、バジルの栽培・育て方の基本をまとめました。
バジルの種植えから育苗、収穫までお伝えします。
さらに栽培のコツや病害虫対策、利用方法まで網羅しているため、安心して香り高いバジルを育てれるようになっています。
バジルとは
バジルはハーブの中でも人気№1。
爽やかな芳香とわずかな苦みが特徴で、食欲増進効果もあってトマト料理と相性抜群です。
イタリア料理全般に使われピザに載せたりパスタに混ぜるなど使い方はさまざま。
肉や魚の臭み消しや、ビネガー、オイル、リキュール風味としても利用されています。
乾燥物が市販で売っていますが、栽培して生で食べるバジルは格別の香りがして一度使うと癖になります。
夏は旺盛に生長したくさんとれるのでペースト状にして冷凍保存するのが一般的。
種を水につけるとゼリー状になりジュースとしても楽しめます。
注意ポイント
・アレルギーを持っている人や妊娠時、小児、皮膚の弱い人は使用しないこと
バジル栽培の特徴
別名 | 科目 | 発芽・生育適温 | 株の大きさ | 種類 | PH(土壌酸度) |
バジリコ・メボウキ | シソ科 | 25℃前後 | 縦50㎝、横30cm | 一年草 | 6.0~6.5(弱酸性) |
バジルの原産地はインド、熱帯アジアで日当たり良い環境を好むハーブ。
生育旺盛で春から秋にかけてぐんぐん育ちます。
暑さには強いですが寒さに弱く、霜に当たると枯れてしまいます。
土壌は肥沃で排水性の高い土を好むため、地植えの場合は堆肥を十分に施し、鉢植えは培養土を使用してください。
乾燥や強い光を浴びすぎると葉が堅くなるので、半日陰で適度に水やりを忘れず栽培すると良いでしょう。
栽培ポイント
・生育旺盛なので4~9月は追肥を忘れずに
・乾燥に気を付ける
バジルの品種について
バジルはさまざまな品種があり、それぞれ香りが異なります。
ここでは代表的なものを紹介しておきます。
スイートバジル
レモンバジル
シナモンバジル
シナモンに似た香り。葉は緑ですが花は紫色に咲きます。ドライフラワーにもできます。
ダークオパール
ビネガーにつけるとピンクのビネガーになる。料理にも。
初心者は室内でキット栽培も
バジルは日当たりのよい環境を好むハーブ。
室内でも育ちますが、しっかりと生長させたいならやはりベランダなど外でプランター栽培するのが最適でしょう。
もし室内のみで育てたい場合は、なるべく日の当たる窓際におくようにしてください。
初心者で室内栽培がしたい方は、まず栽培キットでお試しに育ててみるのがお手軽でおススメ。
水耕栽培なら土を準備する手間が省ける
室内なら、バジルを水耕栽培で育てるという手もあります。
最もお手軽なのは、ペットボトルを改造して水差しする方法でしょう。
ただし毎回の水替えは必須なので、さらに手間を省きたい方はしっかりとした水耕栽培セットでチャレンジするのも手。
バジルの栽培時期
バジルの地域ごとの栽培スケジュールになります。
coming soon‥
種まき・育苗
バジルは発芽しやすいので、種まきから栽培してみるのもおススメ。
発芽適温が25℃と高いので十分に暖かくなってから、日当たりの良い場所で種まきします。
培養土を入れた3号ポリ鉢へ事前に水をかけた後、種を2~3粒まきます。
そして土をごく薄く被せて軽く手で押さえつけ、水を十分にかけてやります。
10℃以下の低温になると早い段階から花芽をつけて香りを損ねるのである程度保温(15~20℃)して育てましょう。
本葉が一枚出るころに二本をまびいて一本仕立てに。
そのまま本葉4~5枚ほどの苗に育てていきます。
種まきポイント
・乾燥しないよう、毎朝水やりをしよう
・発芽には光がいるので土をかぶせすぎないように
植え付け
バジルは畑に地植え、鉢植え両方できます。
初心者は市販の苗を買い鉢植えするのがお手軽簡単でおススメ。
茎が太く、本葉が5~6枚ついた苗を選び、植えつけて2~3日は日陰におきます。
地植え
しっかりと耕し、苦土石灰を100g/㎡を混ぜ幅60cm、高さ10cmの畝を作ります。
100g/㎡の化成肥料888を入れ、混ぜ込みましょう。
株間30cm、条間50cmあけて植え付けていってください。
ポット大の穴を掘り、水をいれます。
十分に水をしみ込ませた苗を植え穴に入れ、軽く土をかけて手で押さえてください。
最後にたっぷりと水やりをして完了。
ポイント
・植え付けの一週間前までに耕し元肥を入れておく
鉢植え
新しい鉢・プランターを用意し、鉢底網を置き、軽石を少量入れます。
ハーブ用の培養土を鉢に入れ、ポット大の植穴を開けます。
ポットの土を崩さないように苗を植え付け軽く上から押さえてください。
最後にたっぷりと水やりして完了。
ポイント
・冬、真夏の植え付けは避けよう
・コンテナ栽培の場合は株間20cmほどあけよう
置き場所・管理
半日陰の環境が適しています。ベランダや屋内の窓際でも十分。水差しでキッチンに置いておくのも香り豊かで良いでしょう。
特に真夏は日当たりが良すぎると葉が堅くなります。
水やりは土の表面が乾いたらしっかりやり、水切れさせないように。やりすぎると病害虫に侵されやすくなり、少なすぎると葉が堅くなります。
夜に水やりすると徒長の原因になるので、午前中あるいは日中に水やりするようにしましょう。
摘心・剪定
草丈が20cm程になったら茎の先を摘心することで、脇芽がどんどん出てきます。
摘心してから1~2週間でどんどん茂るので過湿防止もふくめ摘心収穫し続けましょう。
夏ごろに株姿のバランスが悪くなってきたら、思い切って半分程度まで切り戻しすると、一ヶ月あればまたそろって茂ります。
花芽が付き始めたら早めに摘心します。
花蕾が発達するまで残しておくと栄養をとられ風味が落ち枯れていきます。
追肥の仕方
バジルは春から夏にかけて旺盛に生長します。
地植えの場合、春~秋まで3週間に一回、株あたり一つまみ(5g)の化成肥料888を追肥します。
鉢植えは植え付けて3週間後、シーズン中は液肥を刺しても良いですし、地植え同様に追肥しても良いです。
収穫
丸くて柔らかい葉を選んで収穫します。
また、葉の蕾ができたころ、摘心を兼ねて収穫しましょう。
種穫り
秋が近づくころ、敢えて花を残して穂をつくります。
茶色くなり枯れてきた穂を摘み取り、手で揉んでバラバラにして種を穫りましょう。
冬越し
バジルは寒さに弱いため外で育てる場合、冬になり霜が降りると枯れてしまいます。
なので日本では一年草ですが、霜の降りない熱帯地域では多年草。
11月ごろ、枯れる前に刺し木して屋内(15℃以上)で育てれば冬越しできるので、ぜひ試してみましょう。
挿し木
葉の先端から5㎝ほどを切り取り下葉をとって水差ししましょう。
直射日光があたらないキッチンなどでこまめに水換えしておけば、一週間で根が出てきます。
葉の5~6枚つけた茎を摘み取って水につけておくと、2週間もあれば根が出てきます。
そのまま植え付けて日陰で育ててれば根付くので、増やしたい場合はぜひ刺し木しましょう。