家庭菜園研究家のもぐみん(@agrimichi)です。
家庭菜園初心者向けに、ナスタチウムの栽培・育て方の基本をまとめました。
ナスタチウムの種植えから育苗、収穫までお伝えします。
さらに栽培のコツや病害虫対策、利用方法まで網羅しているため、安心して香り高いナスタチウムを育てれるようになっています。
ナスタチウムとは
ナスタチウムは、つる性で鮮やかな黄色やオレンジ色の花を咲かせるハーブ。
ハーブの中でも格段綺麗な花を咲かせることから、ガーデニングにも好まれています。
エディブルフラワー(食用花)として使われ、花と葉がわさびやクレソンに似てピリッと辛い風味が特徴。
やわらかい葉、花をそのままサラダにトッピング、サンドイッチに挟むのもよいですし、すり下ろしてドレッシングもよき。
消化促進や利尿効果があり、ビタミンC、鉄が多いことから免疫力、強壮作用も期待できます。
注意ポイント
多量摂取は禁物
ナスタチウム栽培の特徴
種類 | 科目 | 発芽適温 | 株の大きさ | 種類 | PH(土壌酸度) |
キンレンカ、ノウゼンハレン | ノウゼンハレン科 | 25℃前後 | 草丈30cm | 一年草 | 6.0~6.5(弱酸性) |
ナスタチウムは南米のコロンビア、ペルーなどの涼しい地域が原産。
乾燥ぎみの環境が適し、水はけのよい土を好みます。
暑さと強い日差しに弱く夏は弱りがちですが、切り戻すとまた秋に開花してくれます。
ナスタチウムの栽培時期
ナスタチウムの地域ごとの栽培スケジュールになります。
coming soon‥
種まき・育苗
夏の暑さには弱いので、出来るだけ春先の早い段階から種まきすると良い株になります。
種は堅く発芽しにくいので傷をつけ一昼夜水につけて発芽率をupさせておきます。
培養土を入れた3号ポリポットor 鉢へ事前に水をかけた後、種を2~3粒まきます。
そして土を軽く被せて軽く手で押さえつけ、水を十分にかけてやります。
本葉が2、3枚出るころに二本をまびいて一本仕立てに。
そのまま本葉5枚ほどの苗に育てていきます。
種まきポイント
・乾燥しないよう、毎朝水やりをしよう
・十分に暖かくなってからまく
植え付け
葉色が鮮やかで茎が太く、根本がしっかりしているものを選びます。
新しい鉢・プランターを用意し、鉢底網を置き、軽石を少量入れます。
ハーブ用or野菜用の培養土を鉢に入れ、ポット大の植穴を開けます。
ポットの土を崩さないように苗を植え付け軽く上から押さえてください。
最後にたっぷりと水やりして完了。
地植えの場合は株間20cmあけましょう。
ポイント
・冬、真夏の植え付けは避けよう
置き場所・管理
ナスタチウムは高温多湿に弱いハーブ。
特に真夏は弱りがちなので、鉢植えなら風通しがよく半日陰の軒下が適しています。
乾燥ぎみを好むため、地植えは水やりはいりません。
鉢植えは表土が乾いたらたっぷりとやりましょう。
やりすぎたり、鉢受けを置いて水をためていると根腐れする可能性があります。
水のやりすぎは徒長の原因にも。
摘心・剪定
植え付けた苗が根付き、新芽が出てきたら茎の先端を摘心しましょう。
こうすることでわき芽がどんどん出てきて、見栄えよく、収穫も増えます。
つる性なのでわき芽がぐんぐん伸び、花も旺盛に咲かせます。
下にはびこりすぎないよう形を整えながら適宜剪定していきましょう。あえて垂れさせてハンキングバスケットにする場合はそのままで。
下葉は枯れやすいので気付いたらすぐ取り除くことで病害虫を防げます。
真夏の終わりごろ、思い切って半分ほど切り戻すと秋にまた新芽が出てもう一度晩秋まで花を咲かせます。
追肥の仕方
ナスタチウムは窒素肥料が多いとつるぼけして花が咲かなくなるので注意。
植え付け一か月後から春~秋にかけて月一回化成肥料888を5g(一つまみ)追肥してください。
鉢植えは春先から10月ごろにかけて液肥を一本鉢に刺しておくのも良いでしょう。
収穫
葉は茎元からハサミで切り取って収穫します。
脇芽が伸び始めたらすぐに花が咲きだすので、晩秋まで適宜、ハサミで摘み取って収穫しましょう。
花は取らずに置いておくと種をつけて弱るので、早めに摘み取ります。
夏の終わりごろ、晩秋になってから種を収穫したい場合はあえて花を残し種を取りましょう。
冬越し
ナスタチウムは寒さには比較的強いですが、5℃までが限界。
寒冷地ではバーク堆肥や腐葉土を株元にかけて霜対策します。
鉢は完全に乾燥しきらないよう、たまに水やりをしてください。
春先になって枯れた葉を茎元から刈り取って追肥すると、新芽が出てきます。
もし冬の間も収穫したい場合は、室内の日当たりの良い場所で栽培しましょう。
挿し木
花や蕾のない茎を根元から切り取り、1時間ほど水揚げして鹿沼土などに挿して日陰で管理すると一ヶ月もあれば根付きます。